資格の取り方 » 国家資格 » 技能士 » 仕上げ技能士

仕上げ技能士

仕上げ技能士は、手工具や工作機械をもちいた機械部品の仕上げおよび組み立てに求められる技能を認定する国家資格です。治工具仕上げ作業、金型仕上げ作業、機械組立仕上げ作業に区分されています。試験は都道府県職業能力開発協会が実施し、受験資格には級ごとに規定された実務経験が必要です。

資格詳細
機械部品や精密機器など、さまざまな大きさの機械を組み立てる仕事では、最終的に工作機械で加工し仕上げを行い、手作業で加工・調整し、精度を高めるといった技能が必要となります。仕上げ技能士とは、手工具及び工作機械を使用した機械部品の仕上げ・組立ての技能を測る国家資格です。組立機械工の仕事に就くために資格はとくに必要ありませんが、資格を保持していると機械のジャンルによっては役立つものがいくつかあり、その一つが仕上げ技能士です。扱う製品によっては、電気機器組立て技能士やパソコン整備士なども有利になるでしょう。仕上げはやすり・きさげといった工具を使って金属材料や部品を加工する仕事です。近年は工作機械の精度が向上し、手仕上げの必要性が以前よりも少なくなってきたといわれていますが、実際には最終段階で人の手の感触と目で精度の高い手仕上げを行っています。

活躍場所
機械と一口にいっても、さまざまな製品があるため、活躍できる企業も幅広く、主に精密機器、自動車、医療機器、農業用機械などのメーカーが勤務先になります。機械組立工の仕事は大きく分けると、同じ作業を繰り返すレーン作業と、部品の組立から完成までの工程を行うケースに分かれますが、仕上げ技能士の資格があれば、後者の工程での活躍が期待されます。

収入と将来性
機械組立工としての年収は、一般のサラリーマンの年収と同じくらいか、やや上回ることがあります。体力と精神力が必要な機械組み立ての仕事では、特に20代から30代にかけて収入の上昇率が高いようです。ただし、従事した仕事量にも左右されますので、一概には言えません。近年は工場のイメージの刷新など、業界をあげて労働環境の改善に努めており、今後は男女を問わず就きやすい職業になると予想されています。また、ロボット事業などの新しい技術も進んでいるため、機械組立工のニーズは今後もますます高まるでしょう。

向いている人
機械の組立て関連の仕事は、扱う製品にもよりますが、長時間にわたり同じ作業を繰り返すことが多く、精神力が必要です。また、大型部品を扱う仕事の場合は体力が必須であり、細かい精密機械を扱う仕事では集中力が求められるでしょう。どの分野の機械組立作業でも、部品を組み立て、仕上げて顧客に渡すまで、責任を持って仕事に取り組める人が求められます。

取得方法
学科試験では治工具仕上げ法、金型仕上げ法、機械組立仕上げ法から1科目を選択できます。また実技試験では、治工具仕上げ、金型仕上げ、機械組立仕上げの3作業区分から選択できますが、3級は機械組立仕上げ作業になります。特級の場合選択科目はないようです。機械組立仕上げ作業の2級に合格された方の話によりますと、実技試験は高度なヤスリがけの技術が求められるため、普段の仕事をこなすだけでなく、ひたすら練習して腕を磨くことが必要だそうです。また、学科試験は機械加工関連の問題が幅広く出題されるので、覚えるべきことが多く、毎日の通勤電車の中など、時間を有効活用して勉強されたそうです。過去問をできるだけ多く解き、不得意な部分を徹底して勉強することがポイントとのことです。なお、過去の試験問題は、中央職業能力開発協会のサイトで公開しています。過去の1、2、3級と、令和元年度の特級の試験問題を見ることができますので、ぜひ活用してください。また、YouTubeで過去の実技試験問題を参考に技能のポイントを紹介している動画がありますので、参考になるのではないでしょうか。「機械組立仕上げ」で検索してみてください。



仕上げ技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級 3級
偏差値55 偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級仕上げ技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

仕上げ技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

仕上げ技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・仕上げに関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・仕上げ法
・機械要素
・機械工作法
・材料
・材料力学
・油圧および空気圧
・製図
・電気
・安全衛生
・選択科目
 ・治工具仕上げ法
 ・金型仕上げ法
 ・機械組立仕上げ法
実技試験

・選択科目
 ・治工具仕上げ作業
 ・金型仕上げ作業
 ・機械組立仕上げ作業

3級

学科試験

・仕上げ法
・機械要素
・機械工作法
・材料
・製図
・安全衛生
・機械組立仕上げ法
実技試験

・機械組立仕上げ作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

仕上げ技能士のレビュー

まだレビューがありません