マネジメントシステム監査員検定

マネジメントシステムとは、企業が経営目標を達成するために、組織を的確に指揮し、管理していく仕組みのことです。良い仕組みからは、製品やサービスなどで良い結果が得られるという考えがベースにあります。システムの監査員は、そのシステムを活用して、企業が経営目標の達成に向けて業務を適切に行っているかを確認する役目のある人材です。マネジメントシステム監査員検定は、監査員の力量を把握し、向上させることを目的として設けられた検定制度です。本検定を受け、資格を取得することで、客観的に力量を把握できます。検定だけで力量の全てが把握できるわけではありませんが、監査に必要な一般的な知識を学べるため、監査を行う立場にある監査員の力量評価に役立ちます。問題点や目標設定がはっきりすることで、監査員としてのスキルが向上できれば、組織の経営力アップにつながるでしょう。本検定の受験対象規格は、品質、環境、情報セキュリティ、食品安全、自動車産業品質の5つのマネジメントシステムの規格があります。試験級は、5規格すべてに中級と上級があり、中級はこれから監査員を目指す人、または監査員として現在活動している人、上級は監査経験があり、すでに監査リーダーとして活躍しているか、活動を予定している人が対象です。

マネジメントシステムの規格にもよりますが、製造業、建築・土木、物流関係など、さまざまな活躍の場があります。監査員を募集している求人も比較的多く見られます。

マネジメントシステム監査員の年収は、一般の平均年収と比べると比較的高い傾向にあります。ただし、全体の給与幅は広いため、経験や求められるスキルによってかなり差があるといえるでしょう。また、組織力をアップさせるには、監査員の確保と育成が決め手となるため、今後も需要が続き、さらに高度なマネジメントシステムへ移行することが予想されます。

現在監査員として活動している方も、これから監査員を目指したい方、さらにマネジメントシステムに興味のある方も受けてみてはいかがでしょうか。監査を行う立場にある人にとって、キャリアアップにつながります。

検定試験を主催している日本科学技術連盟では対策セミナーを開催しています。試験の出題範囲を中心とした研修を受講することで、監査のポイントを効率的に学ぶことができ、試験対策をスムーズに行えるでしょう。個人受験の場合、研修を受講した日に、検定試験を受けることも可能です。詳しい日程は、日本科学技術連盟のWebを参照してください。