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プリプレス技能士

プリプレス技能士は、印刷前の最終工程である製版に関わる技能を認定する国家資格です。デジタルとアナログ双方に対応しており、DTP作業、電子製版CEPS作業、プロセス製版カラースキャナ作業、プロセス製版校正作業など、細かく区分されています。学科試験および実技試験に合格することで取得できます。

資格詳細
製版とは、書籍、新聞などさまざまな印刷物の発行過程でDTPと呼ばれる製本作業を行う、印刷の前段階の工程です。製版作業では、パソコン上で編集、デザイン、レイアウトを行います。製版技能士は国から認定されるDTP関連のスペシャリストといえるでしょう。国家資格の技能検定制度の一種であり、2018年からは「プリプレス技能士」という検定職種名に変わっていますので注意してください。試験は1級と2級に分かれており、学科試験では製版、印刷及び製本、DTP法など幅広く出題されます。実技試験では、DTPシステムで課題データの組版・編集から出力までを行います。1級は実務経験7年以上、2級は実務経験2年以上が必要ですが、職業訓練歴や学歴により経験年数は異なりますので、各都道府県職業能力開発協会で確認してください。このように試験を受験するには、一定の実務経験が必要なため、印刷会社や出版社に就職し、製版の仕事でキャリアを積みながら試験に挑戦する方が多いようです。なお、製版の仕事をするために、資格は必ずしも必要ではありませんが、国から技能士として認定されることで、仕事の幅が広がったり、資格手当がついたりなど報酬アップにつながる可能性もあります。

活躍場所
プリプレス技能士は、印刷会社や出版社で活躍できます。製版技能士の資格だけでなく、DTP検定などの資格も取得しておくと、就職・転職の際に採用されやすいでしょう。

収入と将来性
プリプレス技能士としての収入のデータはありませんが、求人サイトの製版オペレーターの収入を見ると、正社員の場合、一般の平均的な月収とあまり変わりないようです。ただし、正社員よりも時給制の派遣社員募集の方が多く見られます。製版技能士の資格の他にもDTP関連の資格を取得してDTPデザイナーとして活躍できると、一般の平均的な収入より高めが期待できるでしょう。近年のインターネットの普及により、印刷業界は紙媒体からWeb媒体への流れが加速し、ペーパーレスの時代に入っていますが、紙媒体はいつの時代にも必要でなくなることはありません。ただし、活躍の場を広げるためには製版の技能だけに留まることなく、Webデザインまでできるとより就職・転職で有利になるでしょう。経験を積んでフリーとなって自分のセンスで仕事をしている人も多数いるようです。

向いている人
製版の仕事は、正確さ、細かいチェックが要求されるため、大雑把な人ではなく、几帳面な人、細かな作業が得意な人に向いているといえるでしょう。また、製版に関わらず、印刷会社などの仕事は締め切り日があり残業になるケースが多く、夜中や早朝に作業することが多いため、強い精神力、集中力、根気が必要です。また、クライアントの意向により、やり直しになるケースもあり、効率良く仕事を終わらせるためには社内でのコミュニケーション能力も求められます。

取得方法
プリプレス技能士の試験のための勉強方法の情報がネット上に非常に少なく困っている方が多いように見受けられます。実際に試験を受けた方の話を参照すると、筆記試験では、印刷、DTP、製本の幅広い知識が必要になるとのこと。実技と筆記がありますが、どちらかの試験が合格点に達しなかった場合、次回は不合格の科目だけを受験すればよいようです。勉強方法としては、受験された方はDTP対策講座で勉強されたようですが、DTPエキスパートなどの参考書で勉強する方法で良いそうです。なお、検定職種名改訂後のプリプレス(DTP作業)の試験問題が中央職業能力開発協会公式サイトで公開されていますので参照しおきましょう。



プリプレス技能士資格の難易度偏差値

1級 2級
偏差値52 偏差値44
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級プリプレス技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

プリプレス技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

プリプレス技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
1級・2級

学科試験

・製版、印刷および製本一般
・材料
・安全衛生
・DTP法
実技試験

・DTP作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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