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パン製造技能士

パンは、いまや日本人の主食のひとつと言えるほど一般的になりました。パン製造技能士は、そのパンの製造に関わる技能を認定する国家資格です。都道府県職業能力開発協会が実施する技能検定試験は学科と実技からなり、実技では山形(イギリス)食パンの製造を粉選びから完成まで全工程おこないます。

資格詳細
戦後の日本人にとって「パン」はごはんと並ぶほどの主食となっています。近年では、いわゆるパン屋さんが、女の子のなりたい職業の上位になるまでに至り、私たちの食卓においてパンはきわめてポピュラーな存在になりました。その種類もじつにさまざまで、バリエーションに富んでいますが、すべてはパン職人(パン焼き職人)によって生み出されます。そのパンづくりの能力を認定する資格として、パン製造技能士があり、技能検定制度にもとづく国家資格となっています。

活躍場所
パン製造技能士の多くは、街のパン屋(ベーカリー)に勤務し、パン職人としてパンを作っています。通常、パン屋の朝は早く、午前中の開店に間に合うように、早朝(3時~4時ごろ)からパンの製作を始めます。時間との闘いのなかで、さまざまな種類のパンを手際よく焼いてゆかねばなりません。お店によっては、パンの製作だけでなく、接客や会計、清掃などもおこなう場合があり、とにかく忙しく一日がすぎてゆくお仕事です。また、新商品の開発や既存商品の改良もパン職人の重要な任務です。

収入と将来性
パンという食べ物が日本人の主食の一角を占めてひさしいですが、最近の傾向として、パン屋でパンを買う人は意外と少ないという現象がおきています。デパートやスーパーはまだしも、現在ではパンのラインナップが充実したコンビニの増加により、街のパン屋さんは劣勢に立たされている感があります。安泰なのは、雑誌などで取り上げられて有名になったベーカリーや、古くから地元の人たちに愛されているパン屋さんであり、これからパン屋を始めようという人はそうした店を目指さなければならないでしょう。魅力的な商品を開発し、お客さんの信頼を積み上げてゆく地道な努力が、パン職人の将来を明るくします。給与の面ではあまり恵まれていないというのが実情です。個人経営の小さなパン屋から大手チェーン店、パン工場など、規模には大きなちがいがありますが、専門的な技能と長時間の労働のわりに、給与は低めとなっています。厚生労働省の調べでは、パン屋の従業員の平均年収は、38歳で300万円程度。一般的な会社員よりも低い水準と言わざるをえません。さらに、雇用形態が非正規の場合が多く、契約社員やアルバイトになりがちだという求人の難点もあります。

向いている人
パン職人に向いている人は、第一に、パンが好きな人です。長時間かつ忙しい仕事のわりに、あまり高収入が期待できる職業ではないので、よほどパンが好きでなければモチベーションを保てないかもしれません。各地のベーカリーを訪ねてさまざまなパンを食べているほどのファンならば、その経験が商品開発の面でも大いに役立つでしょう。朝が早く、基本的に立ちっぱなしであり、意外と力仕事も多いので、体力も必要です。自分で店を持つつもりならもちろんですが、職人でも接客をする場合があるので、人あたりのよい性格であることも望まれます。

取得方法
パン製造技能士は、厚生労働省が認定する国家資格であり、技能検定制度の一種です。各都道府県の職業能力開発協会が実施する試験に合格することで取得できます。特級と1級、2級の級位が用意されており、2級の受験には2年以上、1級には7年以上の実務経験が必要です。特級は、1級合格後に5年以上のキャリアが求められます。試験では、パン製造に関する学科試験のほか、実技試験としてパン製造作業をおこないます。1級および2級では実際に食パンを作り、特級では管理者としてのさまざまな実務能力がためされます。



パン製造技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級
偏差値55 偏差値52 偏差値44
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級パン製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月31日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

パン製造技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

パン製造技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・パン製造に関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・食品一般
・パン一般
・パン製造法
・材料
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・パン製造作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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