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テクニカルイラストレーション技能士

技術知識がないために設計図を見ても全体像や構造などがつかめない人にもわかるように、より視覚的に技術的な性質の情報を伝達するのがテクニカルイラストレーションの役割。テクニカルイラストレーション技能士は、その技能を認定する国家資格です。立体図作成作業、立体図仕上げ作業、テクニカルイラストレーション作業に区分されています。

資格詳細
テクニカルイラストレーションとは、工業製品のカタログや取扱説明書などに用いられる製品や部品などの立体図です。縦と横だけの2次元の平面的な製図と異なり、各種投影図法を用いた立体図は立体感を伴うことで利用者の製品に対する理解が高まります。一般の人の目に触れる機会は少ないですが、家電製品やプラモデルなどの説明書で見ることがあります。工業製品の販売や技術サービス関連のドキュメントには、必須の情報伝達技術といえるでしょう。テクニカルイラストレーションは手作業で行う分野でしたが、近年はほとんどパソコンやCADで作成しています。テクニカルイラストレーション技能士は、テクニカルイラストレーションに必要な技能を検定する国家資格です。作業は立体図作成、立体図仕上げ、テクニカルイラストレーションに区分されています。なお、テクニカルイラストレーションCAD作業の新規追加に伴い、従来の立体図作成作業(1・2級)、立体図仕上げ作業(1・2級)とテクニカルイラストレーション作業(3級)はテクニカルイラストレーション手書き作業(1・2・3級)に統合されました。手書き作業かCAD作業かは受験申し込み時に選択します。なお、3級試験は毎年実施していますが、1級と2級は隔年実施となっています。受験資格は級ごとに学歴や実務経験年数などに違いがありますので、必ず事前に各都道府県の職業能力開発協会に確認してください。

活躍場所
工業製品製作メーカーなど各種メーカーのサービス部門や中小のテクニカルイラスト制作会社やマニュアル制作会社などで、テクニカルイラストレーターとして活躍できます。また、何年か実績を積み人脈を築いてから、フリーランスになる人が多いこともこの業界の特徴です。

収入と将来性
会社規模や働き方によって収入は大きく変わりますが、一般的には平均的な年収よりは低めです。ただし、技術があれば、良い条件で働けることも多い職種です。近年の技術進歩により、イラスト制作でもコンピュータの使用が一般化しているため、3Dなどの高度な技術に精通した人材が求められています。オンラインマニュアルなども増えてきているので、今後も一定の需要の増加が見込まれるでしょう。一方で、3Dソフトなどの台頭も要因となり、テクニカルイラストの基礎が理解できていないイラストレーターが増えているようです。パソコンソフト任せにしないで、手書きの基本がしっかり身に付いている人は、その知識や技術がさまざまな場で役立つはずです。

向いている人
テクニカルイラストレーションは、製作図面などを参考にしてCADを使って製品を立体的にリアルに描いたり、開発段階の製品をイメージして描いたりする仕事のため、想像力と表現力が必要となります。また、20年ほど前まではテクニカルイラストは手描きが主流でしたが、マニュアル編集のDTP化によりコンピュータ化が急速に進んできたため、CADの知識だけでなく、3DCGの知識がある人が求められるでしょう。

取得方法
受検に際して、1級と2級は実務経験が必要なため、勉強は実務を通してしっかり技能を身につけましょう。また、技能検定試験のCAD対応または手書き対応の模擬問題集が、「日本ビジュアルコミュニケーション協会」のホームページ上で購入できます。テクニカルイラストレーション入門用などの関連書籍も購入できますので、技能検定3級を受験される方におすすめです。なお、受験の際は、必ず最新の試験情報を確認しましょう。



テクニカルイラストレーション技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級テクニカルイラストレーション技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

テクニカルイラストレーション技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

テクニカルイラストレーション技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・製図
・立体図
・関連基礎知識
・立体図作成法
・CAD
実技試験

・選択科目
 ・テクニカルイラストレーション手書き作業
 ・テクニカルイラストレーションCAD作業

3級

学科試験

・製図
・立体図
・立体図作成法
・CAD
実技試験

・選択科目
 ・テクニカルイラストレーション手書き作業
 ・テクニカルイラストレーションCAD作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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