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火薬類保安責任者

火薬類保安責任者は、危険な火薬類を製造したり取り扱ったりする際の事故を防止するために、指導や管理をおこなうことができる資格です。火薬類の製造、貯蔵、消費をおこなう事業者には、この資格者の配置が義務づけられています。火薬による事故は重大な結果をまねくため、防止を徹底すべく資格が細分化されているのも大きな特徴です。

資格詳細
危険性の高い火薬についての知識を使い、火薬類の製造作業や取り扱いの際に安全に作業できるように管理、監督を行う仕事です。火薬類は取り扱い方の少しのミスが大事故につながるため、火薬類を扱う事業者は、専門の知識と技術のある火薬類保安責任者資格所有者を設置することが決められています。この資格には、火薬類を製造する場所に置かれる「火薬類製造保安責任者」と、火薬類を実際に使用する場所に置かれる「火薬類取扱保安責任者」に分けられます。火薬類はトンネル工事や建設工事現場、鉱物などを発掘する現場での発破作業などで用いられるほか、花火、大砲・ロケットなどの点火用の火薬として用いられるため、それらの製造・取扱業者では重要な資格といえます。試験の受験資格に条件はありませんが、合格者で免状の交付が受けられるは18歳以上と決まっています。また、2年に1回免許更新講習を受けなければなりません。受講しなかった場合は免許が失効となりますので注意しましょう。

活躍場所
活躍できる場所は、火薬販売店、火薬の製造工場をはじめ、建設現場、採石場、花火工場、鉄工所などがあります。また、工業用ダイヤモンドを加工する際にも爆薬が使用されることもあり、火薬類を扱うさまざまな企業で火薬類保安責任者が求められています。

収入と将来性
収入は危険な仕事のわりには破格というわけではなく、サラリーマンの平均年収と同じ位と考えてよいでしょう。ただし、企業によっては、資格所持者を優遇するところもあるので、もう少し収入が期待できるかもしれません。火薬や爆薬を扱う現場では配置が義務とされている職業なので、仕事自体はなくならないでしょう。また、火薬取り扱い事業者も多いので、火薬の専門家としての需要があり将来性も高いといえます。この資格を取得していると、就職や転職の際にも有利に働くでしょう。

向いている人
火薬類保安責任者は、火薬という危険性のあるものを取り扱うため、事故防止のためにも、何事にも冷静に落ち着いて対処できる人に向いています。扱うものが火薬だけに、火薬や爆薬の成分、火薬を活かした技術に関して興味がある人は資格取得を目指してみるとよいでしょう。

取得方法
試験は、甲種:火薬類取扱保安責任者試験、乙種:火薬類取扱保安責任者試験、丙種:火薬類製造保安責任者試験の3種類あります。難易度としては、国家資格の中では比較的易しいとされています。特に参考書や過去問題集の内容が試験に出題されることが多いようですので、過去問題集をじっくりと解き復習することで合格に近づけるでしょう。「平成30年度版 過去問の解答と解説」をはじめ、各参考書が全国火薬類保安協会のホームページから購入できます。過去問題をひととおりやって、問題の傾向をつかんでおきましょう。また、試験対策として、各地区の保安協会が主催する受験対策講座に出席して勉強することをおすすめします。



火薬類保安責任者資格の難易度偏差値

取扱甲種 取扱乙種 製造甲種 製造乙種 製造丙種
偏差値57 偏差値53 偏差値57 偏差値53 偏差値46
普通
普通
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○種火薬類製造保安責任者免状 取得
平成○年○月○日 ○種火薬類取扱保安責任者免状 取得
所轄・主催:
経済産業省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は火薬類取扱保安責任者試験の情報。
願書受付
2020年6月23日~2020年7月2日
試験日
2020年9月6日
合格発表
2020年10月23日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

火薬類保安責任者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(良) 必置資格 横綱クラス 独学 講習 通学 公式テキスト

火薬類保安責任者試験概要

受験資格 不問
試験内容
取扱甲種・取扱乙種

・火薬類取締に関する法令
・一般火薬学

製造甲種・製造乙種

・火薬類取締に関する法令
・火薬類製造工場保安管理技術
・火薬類製造方法
・火薬類性能試験方法
・火薬類製造工場に必要な機械工学および電気工学大要
・一般教養(数学、物理学、化学、外国語、国語、社会科)

製造丙種

・火薬類取締に関する法令
・信号焔管、信号火せん又は煙火(原料火薬および爆薬を含む)製造工場保安管理技術
・火薬類性能試験方法
・一般教養(数学、物理学、化学、外国語、国語、社会科)
合格率 約50%(取扱)
願書受付期間
取扱・製造丙種:
9月下旬~10月上旬
製造甲種・乙種:
8月下旬
試験日程
取扱・製造丙種:
12月下旬
製造甲種・乙種:
11月上旬(2日間)
受験地
取扱・製造丙種:
都道府県単位で実施
製造甲種・乙種:
東京
受験料
取扱・製造丙種:
18000円
製造甲種・乙種:
25900円
合格発表日
取扱・製造丙種:
2月中旬
製造甲種・乙種:
12月中旬
受験申込・問合せ 公益社団法人 全国火薬類保安協会
〒104-0032 東京都中央区八丁堀4-13-5 幸ビル8F
TEL 03-3553-8762 FAX 03-3553-8763
ホームページ 全国火薬類保安協会
http://www.zenkakyo-ex.or.jp/

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