帆布製品製造技能士
帆布(はんぷ)とは、綿や麻の平織りでできた厚手の布で、帆船の帆に使われていた素材です。現在では、靴やバッグなどの日用品にも利用され、むしろ「キャンバス」の英名のほうで親しまれています。帆布製品製造技能士は、帆布製の製品の製作技能を認定する国家資格。実技試験では、円すい曲面形装飾用テントの製作をおこないます。
資格詳細
帆布とは、キャンバスとも呼ばれる、綿や麻の糸で平織りした丈夫な布のことです。日本では帆船の帆の材料として使われていたことから、帆布(はんぷ)と呼ばれるようになりました。主に、テントやシート,幌などの製品に使われますが、バッグ、靴、エプロン、椅子の張地などの日用品にも使用されています。東京ドームの広い屋根も帆布製品の一つです。帆布製品製造作業とは、帆布、あるいは同等の化学繊維材料からできた生地を裁断・縫製して帆布製品を製造する作業のことですが、テントやシートのフレームの取り付け作業などが含まれることもあります。作るものや用途に応じて工業用ミシンを使い分け、次々と製品を仕上げていく、まさに職人の技です。帆布製品製造技能士とは、これらの帆布製品を作るために必要な型紙の製造や裁断、縫製、製品の取り付けに必要な技能を証明できる国家資格です。資格取得を支援し、ホームページ上で合格者を発表している会社がとても多く見られます。会社としても、技能士の有資格者が多いと、お客様からの信頼を得やすいでしょう。帆布製品製造の仕事に関わっているのであれば、ぜひ取得しておきたい資格です。試験を受けるには、原則、実務経験が必要ですので、入社後に仕事の経験を積みながら、資格取得を目指しましょう。
活躍場所
帆布製品製造施工メーカー、テント製品の製作販売会社、テント専門店などで、テントやシートの制作、バッグや靴などの製造を行います。
収入と将来性
テント製品の製造の仕事については、求人サイトの情報を見る限りでは、一般の平均的な収入とあまり変わりないようです。近年は、化学繊維の発展もあり、帆布自体の需要は一時期よりも減少していますが、帆布と同様の化学繊維材料を活用して、テント以外にもシート,日よけ、コンテナバッグなど、さまざまな用途で使われる製品を製造しています。帆布トートバッグも幅広い年代の人が使えるカジュアルバッグとして人気がありますので、帆布製品製造職種は、今後も一定の需要が続くのではないでしょうか。特にテント製造会社の求人数が比較的多く見られます。
向いている人
ものづくりに興味がある人におすすめです。帆布製品は小さなバッグから大きなテントまでさまざまですが、ミシンを使う作業が多いので、布を切ったり、ミシンをかけたり、などの縫製作業が好きな人、得意な人に向いているでしょう。また、大きなテントの制作は、何十枚、何百枚といった帆布をくっつける作業ですので、4、5人のチーム作業になります。そのため、協調性も必要になるでしょう。
取得方法
帆布製品製造技能士は、学科と実技の試験があり、実技試験では円錐曲面形装飾用テントの製作が課題となっています。受験者の話によると、円錐とはいっても、正確には角錐で12面ものパーツを縫い合わせるという課題ですので、正確な寸法で時間内につくるのが大変だったようですが、実務で身につけた力を出し切り合格されたようです。その他の合格者の話では、仕事の合間に数ヶ月かけて実技試験の練習を重ね、自宅で筆記試験の勉強をされたそうです。どの方も7年以上帆布製品製造作業に従事する中堅の方たちですが、試験となると話は別で、講習会に参加することなど、準備にはかなり時間をかけたそうです。講習会や勉強会などについては、長野県テントシート装飾工業組合や東京都テント・シート工業組合で技能検定の準備講習会を実施していることがありますので、公式サイトで調べてみましょう。
帆布製品製造技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級帆布製品製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
帆布製品製造技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
帆布製品製造技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・帆布製品製造法 ・施工法 ・材料 ・帆布製品一般 ・意匠図案 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・帆布製品製造作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |