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在外教育施設派遣教員

海外には多くの日本人学校や補習授業校がありますが、そこでも日本国内の小中学校と同等の教育を実現するために活躍するのが在外教育施設派遣教員です。資格の取得には、小中学校の教員免許を得ていることが第一ですが、さらに義務教育学校での3年以上の勤務経験が求められます。都道府県からの推薦を受けて、文部科学省での面接を経てのち登録され、登録者研修会などを修了して赴任先が決定されます。教諭だけでなく、校長または教頭のポストで派遣されるケースもあります。

資格詳細
在外教育施設とは、海外の日本人学校や補習授業校などのことで、そこで活躍している先生が在外教育施設派遣教員です。在外教育施設では、海外に在留する日本人の子どもたちが日本と同じ環境で学べるように設置された施設です。日本人学校の教員の半数ほどは、文部科学省派遣教員であり、通称「文科派遣」と呼ばれています。文科派遣の教員は、日本の公立学校での教諭経験が3年以上あり、研究などで実績を残し、派遣教員として認定されるまで、いくつかの面接を通過してきた少数精鋭の先生たちです。文科省は毎年各都道府県教育委員会・都道府県知事に在外教育施設派遣教師に関する推薦依頼を出しています。各学校では管理職から募集についてのお知らせがあり、日本人学校での勤務を希望する先生は申し出ます。文部科学省は、各都道府県教育委員会から推薦された教師を選考し、適任者を決定するという流れです。面接に通過した先生は研修を受けた上で、2年の任期でそれぞれの在外教育施設に派遣されます。派遣教師の資格は、教諭、校長、教頭として派遣される場合に分かれ、それぞれ条件が細かく規定されているため、条件を満たしていることが必要です。派遣されている教員の数は1500人ぐらいですが、3年サイクルで入れ替わっていくため、文科省からの派遣教員数は、毎年およそ500人弱になります。

活躍場所
海外に在留する日本人の子どもたちが学ぶ日本人学校の教員としての活躍が期待されます。

収入と将来性
文科派遣の場合は出張扱いとなるため、日本国内での給与が支給されます。加えて現地での家賃や生活費などが支給されるので、年収がこれまでより2倍以上になることもあるようです。ちなみに、希望者が多い欧米の学校の場合、給料は大幅に減ります。在外教育施設派遣教員は場所を選ばなければある程度余裕のある生活ができますが、狭い日本人コミュニティでは、プライベート面で気が抜けないことが多く、それなりに大変なようです。日系企業の海外進出が増えるとともに、在外教育施設とそこで働く派遣教員のニーズは年々高まっています。しかし、派遣教員数の減少や硬直的なカリキュラムなどの問題が懸念されているのが現状です。また、グローバル化に対応できる教員養成が望まれています。

向いている人
海外子女教育について理解と熱意のある人に向いています。派遣先にもよりますが、現地の生活環境、教育条件の困難な状況でも、同僚と協調して勤務するための強い意志と気力を持っていることが求められるでしょう。また、同伴家族がいる場合は、家族とともに健康で、長期の海外生活に順応できることが必要です。

取得方法
小中学校の教員免許が必須ですが、さらに義務教育学校での勤務経験が条件に求められます。派遣までの流れは、都道府県から推薦を受けてから、文部科学省での面接に通過すると、派遣先の内示があり、その後研修を修了して赴任となります。派遣される学校の大半は小中併設であり、教員の数が限られていますので、面接ではマルチに教えられることをアピールするとよいでしょう。文科省の面接を受けた方の話では、自己紹介と志望理由(簡単に)、趣味、既往症、授業で心がけていることなどが聞かれたそうです。また、いろいろな考えを持った教員がいますが、意見が対立したときにどうするかなどについて、意見を求められたとのことです。そして日本人会という狭い世界の生活では、配偶者の協力も必要なので、その点をよく話し合ってほしいというアドバイスがあったようです。



在外教育施設派遣教員資格の難易度偏差値

偏差値0
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

2020年資格日程

願書受付
~2019年6月14日
試験日
2019年7月上旬~2019年8月上旬
合格発表
2019年11月下旬~12月
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

在外教育施設派遣教員資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(優) 特になし 横綱クラス 独学 通学

在外教育施設派遣教員試験概要

受験資格 教諭の場合
・義務教育学校の教諭として勤務し、勤務成績が優秀であり、派遣時に3年以上の義務教育学校教諭経験を有する者
・義務教育諸学校の教諭として優れた資質を有し,かつ,3年以上義務教育学校の助教諭または講師(常時勤務の者に限る)としての経験を有し,当該教員としての勤務成績が優秀な者
※教諭のほか校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭の役職があり、それぞれに条件が異なる
試験内容 毎年4月に文部科学省から各都道府県へ推薦依頼がなされる。都道府県の推薦を受けて文科省にて選考試験(面接)を受ける。合格の内示が出て所属機関の承諾がなされると派遣教員となる。その後、研修会を経て、辞令がくだされる。
合格率 試験なし
願書受付期間 3月
試験日程 7月上旬~8月上旬
受験地 各都道府県から推薦を受けたあと文部科学省から通知
受験料 なし
合格発表日
教諭:
12月下旬
管理職:
11月下旬
受験申込・問合せ 所属の都道府県教育委員会または大学事務局の人事主管課、または都道府県私立学校主管課
ホームページ 在外教育施設派遣教員について:文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/004.htm

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