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内燃機関組立て技能士

内燃機関とは、熱エネルギーを機械エネルギーに変換する機関のひとつで、自動車などでおなじみのピストンエンジンやロータリーエンジンなどがあります。内燃機関組立て技能士は、それら内燃機関の組み立てに関する国家資格。試験は、量産形内燃機関組立て作業、非量産形内燃機関組立て作業、内燃機関組立て作業に区分されています。

資格詳細
内燃機関とは、自動車、船舶、航空機などの機関内で燃料の燃焼により発生した燃焼ガスを動力に変換する原動機のことで、要はエンジンです。機関外に設けた外燃機関に対し、小型の原動機になります。内燃機関の組立て作業には、機械工学や金属に関する知識、品質管理、測定法、内燃機関の運転調整など、さまざまな専門知識と技術が必要です。内燃機関組立て技能士とは、このような内燃機関の製造工程で組み立てや調整を行う際に必要となる技能を認定する国家資格のことです。内燃機関組立て技能士は、量産形内燃機関組立て、非量産形内燃機関組立て、内燃機関組立ての3つの作業区分に分けられています。特級をはじめ、1級、2級、3級の4つのレベルがあり、受験するためには、それぞれの級で必要実務経験年数や学歴などが異なりますので、まず受験資格を確認しておきましょう。

活躍場所
内燃機関製造関連企業、自動車・自動車部品メーカー、造船会社などに就職して、工場で内燃機関組立て作業工としての活躍が期待されます。

収入と将来性
内燃機関機械工としての収入は、一般の平均的な収入とほぼ同じ位ですが、技能士の資格取得者には資格手当を支給する企業もあり、技術者を管理するリーダーとしての昇進も期待できます。自動車や船舶、飛行機などを動かす原動力となる内燃機関の組み立てはメーカーで必須の作業ですので、ニーズがなくなることはありません。とはいえ、政府が2050年に温室効果ガスの排出ゼロを目標として掲げたことで、EV(電動化)への注目が高まっており、車のEV化が一気に進むとの風潮が加速しています。しかし、電気自動車の普及率は日本ではまだまだ低いのが現状のようです。2035年でも車の約80%はガソリン、ディーゼル、ハイブリッドなどの内燃機関車が占めるといわれており、純粋な電気自動車は約11%。燃料電池車は約5%と予測されています。この推測からは2050年でも内燃機関車が相当数走っていることになります。とりわけ航空機の電動化についてはかなり難しいようです。以上のことから、内燃機関組立ての仕事のニーズは今後も安定しているといえるでしょう。

向いている人
内燃機関組立て技能士は、原則、実務経験者が受験する試験ですので、現在内燃機関組立ての作業に従事している人でキャリアアップを目指したい人におすすめです。内燃機関組立ての作業は、現場で効率的に作業ができるように、手順などが細かく調整されているため、品質を損なわないように丁寧な作業ができる人が求められるでしょう。

取得方法
学科試験は、内燃機関、組立て法、機械工作法、材料力学、安全衛生科目などに関して、真偽法及び四肢択一法により50問出題されます。実技試験は、製作・判断試験・計画立案などの作業試験のいずれか、あるいはそれらの組み合わせで実施されます。令和2年の試験では、指定された内燃機関の組立て、内燃機関部品の寸法測定、内燃機関の運転調整と指示された項目の測定、生産工程での品質管理や工程管理などについて行われました。過去の試験問題については、中央能力開発協会の公式サイトで、過去に実施された試験問題が正解表とともに閲覧できますので、試験対策にぜひ活用してください。



内燃機関組立て技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級 3級
偏差値55 偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級内燃機関組立て技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月24日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

内燃機関組立て技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

内燃機関組立て技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・内燃機関組立てに関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・内燃機関
・内燃機関組立て法
・機械要素
・機械工作法
・材料
・材料力学
・製図
・電気
・安全衛生
実技試験

・量産形内燃機関組立て作業

3級

学科試験

・内燃機関
・内燃機関組立て法
・機械要素
・材料
・材料力学
・製図
・電気
・安全衛生
実技試験

・量産形内燃機関組立て作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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