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光学機器製造技能士

カメラや望遠鏡、顕微鏡、内視鏡など、光学機器は社会のさまざまな場面で活躍しています。光学機器製造技能士は、レンズなどの光学ガラスおよび光学機器の製造に関する技能を認定する国家資格です。試験は学科試験と実技試験からなり、光学ガラス研磨作業と光学機器組立て作業に区分されています。

資格詳細
光の性質や作用を利用した光学機器は、カメラ、望遠鏡、顕微鏡、プロジェクター、測量機器、内視鏡などの数多くの種類があります。レンズでは光学レンズやカメラ用レンズなどが主力製品です。精密機械の代名詞ともいえる光学機器は、日本の高い技術力を誇る分野でもあり、精密機器業界での仕事はやりがいがあるでしょう。光学機器製造技能士は、これらの光学機器製造に必要な技能を持っていることを認証する国家資格です。光学機器の製造にはその分野の知識と技術力が欠かせません。機械系の大学などで専門知識を修得していれば製造に関われますが、特定の光学機器製造技能士または半導体製品製造技能士の資格を取得していると、会社側としては仕事を任せやすいので、優遇されるでしょう。国家資格であり、専門性をかなり問われる資格ですので、就職・転職活動において大いに役立つ資格です。

活躍場所
光学機器およびレンズ製造業界の会社に就職して、光学精密機器の組立てなどの仕事での活躍が期待されます。

収入と将来性
精密機器メーカーの社員の年収は、平均的なサラリーマンの年収よりも高いとされています。特に歴史のある、安定性の高い大手企業の場合、給与や福利厚生が手厚い傾向があり、技能検定などの資格を取得すると、手当が支給されることが多いようです。国内の光学機器やレンズの製造事業所の数は、スマートフォンの発達と海外への生産のシフトにより減少傾向にありましたが、2014年を境に回復しつつあります。デジタル一眼レフでは上位のメーカーが2018年にミラーレス一眼カメラ市場に参入したことから、今後は主流であったデジタル一眼レフからミラーレス一眼カメラへの需要が進んでいくと予想されています。以前より日本はミラーレス一眼カメラの需要が比較的高かったのですが、北米やヨーロッパでもミラーレス一眼カメラの需要が広がることが予想されています。

向いている人
精密機器業界で実際に光学機器製造関連の仕事に携わっている方は、キャリアアップのために光学機器製造技能士の資格取得を目指すとよいでしょう。高度な専門知識が必要な仕事ですので、入社時点で基礎的な理系知識が身についていることが望ましいといえます。中堅以上になると、技術者としてだけではなく、工程管理や人材の配置などを考えられる人、指導力がある人、高技能者が求められます。

取得方法
1級・2級の学科試験の必修科目は、光学一般、光学機器製造一般、電気一般などから、選択科目としては光学ガラス研磨法と光学機器組立て法があり、真偽法及び四肢択一法によりそれぞれ50問出題されます。実技試験は、光学ガラスの研磨作業または光学機器組立て作業を選択できます。この試験についての情報が非常に少ないようですが、大手メーカーに勤めている方で2級を取得した方は、社内で専門家の方が講義する勉強会や模擬テストがあり、試験合格までサポートがあったので心強かったようです。社内で合格できたのはわずかだったそうで、難易度の高い試験であると話されています。なお、過去の試験問題は、中央職業能力開発協会で平成30年度の試験問題と正解を公開していますので、試験対策に役立つでしょう。



光学機器製造技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級
偏差値55 偏差値52 偏差値44
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級光学機器製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年10月5日~2020年10月6日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

光学機器製造技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

光学機器製造技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・光学機器製造に関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・光学一般
・光学機器製造一般
・品質管理
・製図
・電気一般
・安全衛生
・選択科目
 ・光学ガラスの研磨法
 ・光学機器組立て法
実技試験

・選択科目
 ・光学ガラスの研磨作業
 ・光学機器組立て作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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