リビングスタイリスト

インテリアをはじめ住生活商品を扱う業界では、お客様の多様化するニーズに対応するために、幅広い知識と接客スキルが重要です。インテリアに対してこだわりのあるお客さまもいれば、どんなインテリア商品を買って良いか分からないというお客さまもいるでしょう。リビングスタイリストは、販売の現場で商品の魅力を説明したり、お客さまの相談にのったり、提案したりする接客・販売の専門家です。接客販売のほかにも、インテリアのプランニングや商品管理などに携わることもあります。リビングスタイリストの資格は、インテリア関連の資格の中で、とくに販売に特化していることが特徴です。有資格者は、インテリアの知識と販売技能を所持しているとみなされるため、顧客満足度に貢献できる人材として、流通業界から注目されています。本試験は、1級、2級、3級のレベルに分かれており、全級とも受験資格に制限はありませんが、1級を受験するには2級に合格していることが条件です。また、2級と3級はマークシート式の筆記試験ですが、1級は自宅で答案を作成する在宅試験となっています。

リビングスタイリストが活躍できる場はいろいろあります。主な活動の場は、インテリアショップ、家具専門店、ショールーム、百貨店、家具・家電メーカー、住宅販売会社、設計事務所、工務店などです。住生活商品に関する接客販売のプロとして、さまざまな業界や仕事で求められています。

就業先にもよりますが、リビングスタイリストの年収は一般の平均的な年収とあまり変わりないようです。近年は家族構成やライフスタイルの変化などの要因により、リフォームやリノベーションの必要性が増えています。それに伴い、インテリアに関するさまざまなニーズに対応できるリビングスタイリストの需要も伸びていくことが推測されます。インテリア市場は住宅と密接な関係にあるため、快適な暮らしを提案するリビングスタイリストは、インテリアに関わる企業から大きな需要が見込まれるでしょう。

住生活に関わる商品を扱う仕事に就いている方、流通の場で働いている方、インテリア業界への就職、転職を希望している方におすすめの資格です。リビングスタイリストは、インテリアの幅広い知識はもちろんのこと、接客スキルやコミュニケ―ション力のある方に向いています。また、本資格はインテリアコーディネーターの資格より取得しやすいため、インテリアの仕事を始める最初のステップとして最適な資格といえるのではないでしょうか。

リビングスタイリストの試験内容は、主にインテリア販売についての知識に重点がおかれています。そのため、商品知識に加えて、接客マナー、流通なども含め、総合的に販売を勉強する必要があります。これまで販売についての知識や経験がない方は、まず過去問題集で常識問題を中心に繰り返し学習して覚えるようにしましょう。どの級レベルもそれほど難しくないようです。公式テキストや過去問を中心に勉強する方法で、十分に合格が狙えます。テキストには、現在販売職に就いている方にも参考になるような内容も含まれているため、接客スキル向上にも役立つでしょう。1級の試験は事前に課題が告知され、自宅で答案を作成して郵送するという形式です。1級は2級、3級よりも範囲が広く、難易度も上がります。公式テキストの販売編と商品編の両方で勉強するのがおすすめです。