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プリント配線板製造技能士

パソコンのマザーボードなど、電子回路を構築するプリント基板のベースとなるプリント配線板は、あらゆる電子機器で使われている基本的な技術です。プリント配線板製造技能士は、プリント配線板の設計および製造の技能を認定する国家資格。プリント配線板設計作業とプリント配線板製造作業に区分されています。

資格詳細
各種の電化製品や通信インフラに必須の半導体に使用されているのが、プリント配線板です。パソコンやスマホの画面、電車にもプリント配線板が使用されています。あらゆる電子機器や産業機器に使われている電子デバイスはそれぞれ接点が必要なデバイスと接続され機能しており、プリント配線板は電子機器関連の接続を行う土台となります。日常のあらゆる場面で使用されているプリント配線板がなければ、今の便利な生活を維持することはできません。プリント配線板製造技能士とは、電子部品を配列し接続するプリント配線板の製造および設計に必要な技能を認定する国家資格です。プリント配線板製造技能士の試験は、製造を担当するプリント配線板製造作業と、設計のプリント配線板設計作業に分けられています。電子機器製造企業にとってプリント配線板製造技能は欠かせない技術であり、多くの企業で製造スタッフに資格取得を推奨しており、技能試験に向けて勉強会を実施し、実技指導やペーパーテストを行っています。プリント配線板製造技能士の級レベルは特級・1級・2級・3級とあり、3級以外は原則実務経験が必要ですが、学歴により必要となる実務経験年数が異なりますので、まずは受験資格を確認しましょう。

活躍場所
プリント配線基板メーカーや電子機器設計製作会社に就職し、工場、または仕事の種類によってはクリーンルームで作業することもあります。プリント配線板製造の仕事の求人は多数ありますので、活躍できる場は多いといえるでしょう。

収入と将来性
プリント基板の製造職の収入は、一般の給与水準よりやや低めのようです。ただし、プリント基板の製造とひと口に言っても、機械オペレーションが中心の場合は未経験者でも研修により対応できるため、アルバイトやパートを多数募集しており、平均的な時給から少し高めの時給になります。プリント基板の設計の職種になると、もう少し高めの収入が見込めるようです。いずれも経験、スキルがあると有利になる職種であり、どの企業もプリント配線板製造技能士を歓迎しているため、資格取得者であれば、優遇されるでしょう。半導体・電子部品の需要は確実に伸びると見込まれています。スマートフォンの5G規格対応による販売増や、次世代自動車への期待が基板需要を押し上げているようです。

向いている人
プリント配線板製造におけるどの工程の作業を担当するかによりますが、機械を操作するだけのマシンオペレーターならば幅広い世代の人が対象となり、未経験でもスタートできます。ただし、製造工程ではメッキ後の基板の穴を樹脂で埋める穴埋めや検査などは手作業で行い、わずかなミスがあれば、手作業で修正しなければならないため、手先の器用な人が望まれます。また、モノづくりに興味があり、コツコツと作業することが得意な人に向いています。扱うものが重いものではないため、女性も活躍している職種です。

取得方法
技能試験対策の参考書や問題集が見つからないといった声がネットでいくつも見られますが、企業で勉強会を実施しているところが多いことも関係しているのかもしれません。過去の試験問題は中央職業能力開発協会のHPで試験問題を公開していますので、試験勉強に役立つでしょう。学科試験問題は正解表も見られ、実技試験の課題も詳しく出ていますので、参照してみることをおすすめします。



プリント配線板製造技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級 3級
偏差値55 偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級プリント配線板製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

プリント配線板製造技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

プリント配線板製造技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・プリント配線板製造に関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・プリント配線板一般
・電気
・プリント配線板製造法一般
・実装
・関係法規
・安全衛生
・選択科目
 ・プリント配線板設計法
 ・プリント配線板製造法
実技試験

・選択科目
 ・プリント配線板設計作業
 ・プリント配線板製造作業

3級

学科試験

・プリント配線板一般
・電気
・プリント配線板製造法一般
・実装
・関係法規
・安全衛生
・選択科目
 ・プリント配線板設計法
 ・プリント配線板製造法
実技試験

・選択科目
 ・プリント配線板設計作業
 ・プリント配線板製造作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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