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ガス主任技術者

ガス会社に勤務して、ガス工作物の工事や運用、維持などに保安監督をつとめるのがガス主任技術者です。ガス事業場に必置の資格とすることが、ガス事業法により規定されています。国内のガス事業場は、都市化がすすむとともに需要を増しているので、将来性のある資格と言えるでしょう。

資格詳細
一般家庭燃料ガスの製造から供給にいたる全過程でガスを取り扱う際に必要な国家資格です。ガス事業者はガス主任技術者を事業場ごとに配置することがガス事業法により定められているため、現場には欠かせない存在です。ガス主任技術者の主な仕事は、ガス工作物工事の運用・保安・整備点検などです。爆発や火災の危険性があるガスの扱いは、専門知識のある有資格者のみが取り扱いできます。業務を統括するのに必要な資格であり、家庭で使われているガス給湯器などのガス器具の設置や修理工事に必要な資格ではありません。この資格には甲乙丙と三種類あり、種類によって監督できる範囲が違います。甲種は最高位に位置する資格であり、すべてのガス工作物工事の運用を行うことが可能です。この試験を受験される方はガス事業所などに勤務している方や、就職予定の方が多いようです。受験者数はそれ程多くないですが、安定度の高いガス関連会社への就職や転職には有用な資格といえます。

活躍場所
就職先は、基本的にガス事業者です。ガス会社のほか、ガス配管工事、プロパンガスの設置会社など多数あるため、有資格者は希望条件に合う職場が見つかるでしょう。学生のうちにこの資格を取っておくと、都市ガス・プロパンガス会社への就活の際に有利になると思われます。

収入と将来性
収入は、サラリーマンの平均年収より高い相場と言われており、大手の会社では高額な収入を得ている人もいます。また、ガス事業者によって異なりますが、資格手当がいくらか支給されるようですので、給与面でのメリットがあるでしょう。ガスは生活に必要なライフラインであり、ガス主任技術者の必置が決められているので、ニーズは常にあるでしょう。ガスの自由化が始まり、今後も需要が益々期待できる仕事といえます。求人サイトを見ても、ガス主任技術者を募集しているガスを取り扱う会社が多数あります。

向いている人
燃料ガスの全過程を監督するため、危機管理意識、安全管理の知識はもちろんのこと、事業現場を統括するために必要な責任感と指導力が求められます。そのため、状況を客観的に捉えることができ、的確な指示が出せる人に向いています。化学分野が好きな人で、勉強に打ち込める人にもおすすめできる資格です。

取得方法
合格率が低いようですが、それほど難しい試験ではないとされています。地道な勉強がポイントとなるでしょう。「ガス主任技術者試験問題解説集」が日本ガス協会のサイトから購入できます。過去5年分の甲種、乙種、丙種それぞれの試験問題について協会独自の解説が加えられています。合格に向けて特化した内容となっているため、合格力アップが期待できます。また、日本ガス機器検査協会のサイトで過去2年分の問題と解答が無料でダウンロードできますので、ぜひチェックしてみてください。過去問から似ている問題が出ることもあるので、試験対策に役立てましょう。合格者の話によると、時間がある程度確保できる方は半年前から、仕事が忙しくて勉強時間があまり取れない方は1年前から計画を立てて勉強することが大切とのことです。独学・スクールなど様々な学習方法がありますが、仕事と勉強の両立が難しい方には通信講座がおすすめです。



ガス主任技術者資格の難易度偏差値

甲種 乙種 丙種
偏差値58 偏差値56 偏差値54
普通
普通
普通
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○種ガス主任技術者免状 取得
所轄・主催:
経済産業省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2018年5月7日~2018年6月1日
試験日
2018年9月30日
合格発表
2018年12月21日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

ガス主任技術者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(優) 必置資格 横綱クラス 独学 講習 通学 通信 公式テキスト

ガス主任技術者試験概要

受験資格 不問
試験内容
甲種ガス主任技術者

ガス工作物の工事、維持及び運用。
マークシート問題
(五肢択一方式)
・法令:ガス事業法および特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特監法)に関わる各種の法令についての知識(保安に関するものに限る)
・基礎:気体の性質、気体の熱力学と化学反応、燃焼の物理と化学、流体力学と伝熱、ガス技術に使われる材料などに関する知識
・ガス技術(製造):ガス事業に使われる原料、製造法、熱量調整と付臭、成分分析と熱量測定、ガスの移送とその設備、計装と耐震を含めた安全管理、環境と省エネルギー対策などに関する知識
・ガス技術(供給):供給計画と維持管理、整圧器とガスメーターの管理、導管の設計と工事、溶接と検査、防食、地震対策、他工事対策などに関する知識
・ガス技術(消費):ガスの燃焼についての基礎、ガス燃焼機器の種類と構造機能、安全装置と安全管理、熱量変更などに関する知識
論述問題

・法令:ガス事業の実施に必要な法令上の基本的知識
・ガス技術:製造、供給、消費それぞれに必要な基本的知識

乙種ガス主任技術者

最高使用圧力が中圧および低圧のガス工作物ならびに特定ガス発生設備等に係るガス工作物等の工事、維持および運用。
マークシート問題
(五肢択一方式)
・法令:ガス事業法および特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特監法)に関わる各種の法令についての知識(保安に関するものに限る)
・基礎:気体の性質、気体の熱力学と化学反応、燃焼の物理と化学、流体力学と伝熱、ガス技術に使われる材料などに関する知識
・ガス技術(製造):ガス事業に使われる原料、製造法、熱量調整と付臭、成分分析と熱量測定、ガスの移送とその設備、計装と耐震を含めた安全管理、環境と省エネルギー対策などに関する知識(中圧と低圧のみ)
・ガス技術(供給):供給計画と維持管理、整圧器とガスメーターの管理、導管の設計と工事、溶接と検査、防食、地震対策、他工事対策などに関する知識(中圧と低圧のみ)
・ガス技術(消費):ガスの燃焼についての基礎、ガス燃焼機器の種類と構造機能、安全装置と安全管理、熱量変更などに関する知識
論述問題

・法令:ガス事業の実施に必要な法令上の基本的知識
・ガス技術:製造、供給、消費それぞれに必要な基本的知識

丙種ガス主任技術者

特定ガス発生設備に係るガス工作物の工事、維持および運用。
マークシート問題
(五肢択一方式)
・法令:ガス事業法および特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特監法)に関わる各種の法令についての知識(保安に関するものに限る)
・基礎:物質の構成、物性の基礎知識、気体の性状などに関する知識
・ガス技術(製造):簡易ガス事業に固有な知識
・ガス技術(供給):供給計画と維持管理、整圧器とガスメーターの管理、導管の設計と工事、溶接と検査、防食、地震対策、他工事対策などに関する知識(低圧のみ)
・ガス技術(消費):ガスの燃焼についての基礎、ガス燃焼機器の種類と構造機能、安全装置と安全管理、熱量変更などに関する知識
論述問題

・法令:ガス事業の実施に必要な法令上の基本的知識
・ガス技術:製造、供給、消費それぞれに必要な基本的知識
合格率 17.0%(丙種)
願書受付期間 5月上旬~下旬
試験日程 9月下旬
受験地 北海道・宮城・東京・愛知・富山・大阪・広島・香川・福岡・沖縄
受験料 12700円
合格発表日 12月下旬
受験申込・問合せ 一般財団法人 日本ガス機器検査協会 ガス主任技術者試験センター
〒174-0051 東京都板橋区小豆沢4-1-10
TEL 03-3960-0159 FAX 03-3960-3700
ホームページ ガス主任技術者試験|JIA 一般財団法人 日本ガス機器検査協会
http://www.jia-page.or.jp/exam/

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