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酒造技能士

お米を原料として日本独自の製法で醸造される日本酒は、国内のみならず海外でも親しまれているお酒になっています。酒造技能士は、日本酒の製造に関する技能を認定する国家資格で、学科試験と実技試験に合格することで取得することができます。実技では、白米の精米判定から、きき酒による判定まで、酒造の各工程を実践します。

資格詳細
日本特有の製法で造られる清酒は、海外でも人気が高まっているお酒です。酒造技能士は、酒造りに関わる人の技術と有識を証明してくれる国家資格です。酒造りに関する資格では唯一の公的資格となります。お酒に関する資格のため、受験するには20歳以上であることと、原則として実務経験が必要です。そのため、酒造メーカーや蔵元に入社し、まずは酒造りの現場を経験することが第一歩といえます。酒造メーカーでは社員に資格取得を奨励しているところが多いようです。試験は1級と2級があり、どちらも学科と実技の試験が行われます。実技試験では酒造りの麹判定や利き酒などの各工程を実際に行います。酒蔵で働く人を蔵人と呼びますが、蔵人が経験を積んでいくと杜氏になれます。杜氏はいわばお酒造りの最高責任者です。酒造技能士は蔵人や杜氏になるために必須の資格というわけではありませんが、日本酒製造の仕事を希望するのであれば、取得しておくべき資格です。特に1級の資格取得者はどこの酒蔵でも歓迎されますので、ぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

活躍場所
酒造メーカーや日本酒の蔵元で日本酒の仕込み作業をすることが主な仕事です。なお、酒蔵の作業場の多くは地方になるため、営業部などを都市に置く一部の酒蔵を除いて、ほとんどの場合、地方勤務になります。

収入と将来性
酒蔵の仕事は技術や伝統が大切なため、それなりの修行が必要になります。そのため初任給は低いですが、年功序列で上がっていく傾向が多いようです。杜氏になると、かなり高額な年収が期待できます。ただし、頑張りが収入に直結するという仕事ではありません。酒蔵での仕事で年収もしっかりと評価してほしい人は、毎年のボーナスが売り上げに比例して決まるような制度がある企業を選ぶ必要があるかもしれません。日本酒をはじめとする日本国内の酒蔵で製造されたお酒が海外でも人気を集めており、酒造見学に日本までやって来る外国人もいる程です。日本の酒造業界は世界に誇れるお酒を作り続けてきた歴史があることや、海外の品評会への出展などの盛んな営業活動の結果といえるでしょう。このようにグローバルに認知度が高まっている日本酒は今後さらに売り上げが伸びていくことが予想されるため、酒造関連の仕事は将来性があるといえます。

向いている人
まず、お酒が好きなことが前提ですが、たくさん飲めるというのではなく、お酒をこよなく愛し心を込めて仕込み作業などができる人に向いています。また、作業の現場では一升瓶8本入りの箱や重い米袋などを運搬したり、もろみを櫂棒でかき回したりなど、スタミナ勝負の仕事が中心なので、体力と忍耐力が必要です。酒造りでは温度の違いを感じ取れる繊細な感覚や集中力、向上心も求められるでしょう。

取得方法
実務経験があれば学歴に関係なく受験資格を得られるので、地道に学習を進めていくことをおすすめします。試験勉強対策の情報が非常に少ないですが、日本醸造協会のホームページで販売している「酒造教本」「酒造実習」などの参考書が役に立つのではないでしょうか。「酒造教本」は、手作りの製造法や工場内の衛生管理などを中心に解説、「酒造実習」は、分析実習、製造実習、きき酒実習などについて解説しています。また、過去の試験問題は、中央職業能力開発協会公式サイト上で過去の酒造(清酒製造作業)の1級・2級学科試験問題、製作等作業試験問題を公開していますので見ておきましょう。



酒造技能士資格の難易度偏差値

1級 2級
偏差値52 偏差値44
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級酒造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年9月6日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

酒造技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

酒造技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
1級・2級

学科試験

・清酒製造法
・微生物および酵素
・化学一般
・電気
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・清酒製造作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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