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浄化槽設備士

浄化槽設備士は、浄化槽法にもとづいて、浄化槽の工事に関する高度な知識および技能を認定する国家資格です。必置資格となっており、浄化槽の設置工事において現場の管理・監督をおこないます。日本環境整備教育センターが実施する資格試験に合格することで取得できますが、管工事施工管理技士の資格(1級・2級)を所持していれば、同センターが実施する講習を修了することでも取得が可能となっています。

資格詳細
雑排水などを公共水域へ放流するには、浄化槽による処理が必要です。この浄化槽に機能を十分に発揮させるためには、適切な浄化槽の工事が必要となるため、浄化槽工事に関して高い知識と技能を持つ浄化槽設備士の国家資格が浄化槽法にもとづいて設けられています。また、浄化槽工事業者は浄化槽設備士を営業所に置くことが義務付けられています。浄化槽設備士は、住宅やマンションの建設工事やリフォーム工事で浄化槽の施工を行う際に浄化槽の施行図を作成し、施工内容の管理・監督を行います。この資格を取得するには2つの方法があります。浄化槽設備士の国家試験を受験する方法と浄化槽設備士講習を受講し講習を修了する方法です。講習会については、管工事施工管理技術検定(1級・2級)の合格者が対象となります。資格試験合格者と浄化槽設備士講習の修了者は、免状交付申請の手続きにより浄化槽設備士免状を取得できます。浄化槽に関わる同じような資格に浄化槽管理士という資格もありますが、管理士は浄化槽設備の保守点検を行うことが主な役割であり、工事についての管理などを行う浄化設備士と異なる資格ですので注意しましょう。

活躍場所
浄化槽設備士は浄化槽工事業を行う営業所の必置資格ですので、浄化槽設備会社、建築業者、工務店などでの活躍が期待されます。

収入と将来性
浄化槽設備士の収入についてのデータは見つかりませんが、浄化槽施工管理会社などでの求人情報を見ると、サラリーマンの平均年収よりやや低めです。ただし、企業規模などに左右されるため、大手建設会社ではもう少しは高くなると思われます。また、資格手当がつくこともあります。施工関連の資格は似通っている部分が多いので、ある程度まとめて取得しておくとより優遇されるでしょう。下水道と比べると比較的簡単に作れる浄化槽は官公庁が推薦する廃水処理方法ですが、都市部では下水道が主流であり、浄化槽のニーズは減少しつつあります。しかし、浄化槽のほうが下水道より地震に強い点で推奨される動きもあるようです。浄化槽事業の営業所での必置資格でもあり、浄化槽の可能性はまだ十分にあるため、浄化槽設備士の今後のニーズは続くといって良いでしょう。

向いている人
水質など環境の分野に関心がある人に向いているといえます。また、1級・2級の管工事施工管理技士の資格を所持している人は講習を受講することで浄化槽設備士の資格を得られるため、これらの資格取得者が目指すとよいでしょう。

取得方法
試験は機械工学・衛生工学、法規等の内容の学科試験と、施工管理法に関する実地試験の2種類です。試験に出題される問題は基本的に循環するといわれており、5年分の過去問題を解いておくことが万全な対策といえるでしょう。また、実地試験は現場で作業をする試験ではありません。過去の工事経験を踏まえて記述する試験となるため、現場での実務経験と専門知識が必要となります。大半の受験生は、「6ヵ年全問題収録浄化槽管理士試験完全解答」を使っているようです。ネットので購入できます。過去6年間分の問題・解答解説が収録されており、関連する法令も掲載されていますので参照しながら学習できます。また、本書で浄化槽管理の実務に必要な知識も学べます。実地試験は工事経験を踏まえ留意点などを記述する試験ですので、施工実績の解答パターンを予め数パターン作成しておき覚えこんでおくと効果的のようです。



浄化槽設備士資格の難易度偏差値

偏差値56
普通
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 浄化槽設備士資格試験 合格
所轄・主催:
公益財団法人日本環境整備教育センター
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年4月6日~2020年5月22日
試験日
2020年7月5日
合格発表
2020年9月中旬
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

浄化槽設備士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(良) 業務独占・必置資格 横綱クラス 独学 講習 通学 公式テキスト

浄化槽設備士試験概要

受験資格
資格試験

・8年以上の実務経験者
・大学の指定学科を卒業後1年以上の実務経験者(指定学科以外は1年6ヵ月)
・短大・高専の指定学科を卒業後2年以上の実務経験者(指定学科以外は3年)
・高校の指定学科を卒業後3年以上の実務経験者(指定学科以外は4年6ヵ月)
・管工事施工管理技士(1級・2級)の資格を有する者
・配管技能士(1級・2級)の資格を有する者

講習

・管工事施工管理技士(1級・2級)の資格を有する者
試験内容
資格試験

・学科試験
 ・機械工学・衛生工学等
 ・汚水処理法等
 ・施工管理法
 ・法規
・実地試験
 ・施工管理法

講習

・浄化槽概論
・法規
・浄化槽の構造及び機能
・浄化槽の施工管理法
・浄化槽の保守点検及び清掃概論
合格率 27.1%(資格試験)
願書受付期間
資格試験:
4月上旬~5月下旬
講習:
実施地域により異なる
試験日程
資格試験:
7月上旬
講習:
実施地域により異なる(5日間)
受験地
資格試験:
宮城・東京・愛知・大阪・福岡
講習:
東京など全国主要都市
受験料
資格試験:
22500円
講習:
86700円
合格発表日
資格試験:
9月中旬
受験申込・問合せ 公益財団法人 日本環境整備教育センター 国家試験係
〒130-0024 墨田区菊川2-23-3
TEL:03-3635-4880
ホームページ 浄化槽設備士試験のご案内|日本環境整備教育センター
https://www.jeces.or.jp/course/facilitie-examination.html

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