機械設計技術者試験
機械設計技術者試験は、大規模プラントから身近な家庭用製品に至るまで、さまざまな機械の設計にたずさわる技術者に向けた民間の資格認定試験で、日本機械設計工業会が主催しています。資格は1級から3級まであり、3級の受験資格では実務経験が問われないので、機械工学系の学生もチャレンジが可能。現役の技術者にとっては、スキルアップとビジネスチャンスの拡大に役立つ実用的な資格試験となっています。
資格詳細
設計の対象となる機械は、車や産業用機械、機械製品の部品、消費者向けの家庭用の製品まで多岐にわたります。機械設計技術者はこれらの機械設計を業務とする技術者の能力を評価するための資格です。試験は1級、2級、3級とあり、級ごとに受験資格が違うため、低い級から受験するのが一般的です。3級は実務経験がなくても誰でも受験できるため、新人の技術者や学生が多く受験しています。機械設計の仕事を希望する学生は、学生のうちに3級を取得しておくとよいでしょう。
活躍場所
自動車業界、家電業界など、さまざまな業界での活躍が期待されます。自動車業界では、パーツの開発面でも技術者が必要です。家電業界では、洗濯機や冷蔵庫などの白物家電はもちろんのこと、スマホやパソコンなどの情報家電のパーツの開発の仕事に従事することがあるでしょう。急成長を遂げているIoTの分野でも、ドローンやロボットアームといった精密機器分野には、機械設計技術者は必須の存在です。
収入と将来性
機械設計技術者の平均年収は、日本の平均年収の水準より高い傾向にありますが、勤務先や経験、スキルによっても差があります。特に、企業規模が給与に大きく関係しており、大手企業の40代の技術者では高収入が期待できることもあるようです。一方、中小企業の場合、仕事内容が専門的なわりには、給与が低いという声も聞かれます。近年、機械設計業界のエンジニア不足の問題は、より深刻になっています。一方で、IoT関連の技術やAIの活用など、技術は著しく進歩しており、このような流れの中で、どこの企業も優秀なエンジニアを確保することに必死です。また、顧客の多様なニーズに対応するために機械のカスタマイズが必要なことも多く、ユーザー目線を重視する製品開発が主流になってきているため、機械設計技術者のニーズは今後ますます高まることが予想されます。
向いている人
機械設計に興味のある学生、機械設計関係の仕事を志望する学生に向いている資格です。学生のうちに資格を取得しておけば、就活の際に有利になることはもちろん、就職後、実務の中で技術を習得しやすく、早い時期に活躍できるでしょう。企業によっては資格手当が支給されることもあり、また人事評価で考慮される可能性もあるので、機械設計の仕事に現在携わっている方も、取得しておくと良いかもしれません。資格をもっていることで、機械設計に必要な知識とスキルがある証明にもなります。
取得方法
機械設計技術者の資格取得の第一歩は、まず機械工学系学科のある大学や短大、専門学校へ進学して、機械工学の基礎知識や、ものづくりにおける知識や技術を学ぶことです。学んだ内容は、本試験の資格取得のためだけでなく、就職後に大いに役立ちます。資格取得をサポートする体制が整っている学校もあるため、受験する際には学校のサポートを活用するとよいでしょう。試験対策としては、ひたすら過去問を解くことです。機械設計の参考書のボリュームはかなりあるため、最初から読み出すよりも、まず過去問を解いてみて、分からない箇所を参考書で調べるといった流れで進めると、出題方式に慣れてきます。1級は難易度が高く、機械設計に関する全般の応用力と総合力が求められます。また、小論文の課題もあるため、対策が必要です。論文の序論からまとめまでの全体の構成を決めて、そのパターンに沿って書く習慣を身に付けておきましょう。
機械設計技術者試験資格の難易度偏差値
1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|
難関 |
難関 |
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 機械設計技術者試験○級 合格
所轄・主催:
一般社団法人日本機械設計工業会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2024年資格日程
願書受付
2019年8月1日~2019年9月20日
試験日
2019年11月15日
合格発表
2019年12月26日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
機械設計技術者試験資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
民間資格 | キャリアアップ(優) | 特になし | 関脇クラス | 独学 講習 通学 通信 公式テキスト |
機械設計技術者試験試験概要
受験資格 | 1級 ・学歴に応じた実務経験が必要(2級合格者は翌年から受験可能) 2級 ・工学系の大学院、大学、高専専攻科の卒業者で実務経験3年(3級取得者は2年)以上 ・工学系の短大、高専、専門学校の卒業者で実務経験5年(3級取得者は4年)以上 ・工学系以外の学校(工業高校を含む)の卒業者で実務経験7年(3級取得者は6年)以上 3級 ・不問 |
試験内容 | 1級 機械および装置の基本仕様決定に必要な計算、構想図の作成などの基本設計業務を行なえる能力に達した技術者が対象。 ・選択科目:以下より1科目を選択 ・自動機、専用機などの産業機械 ・コンベヤー、クレーンなどの荷役・運搬機械 ・公害防止、環境整備などの化学・環境機械 ・設計管理 ・環境経営 ・機械設計総合基礎 ・小論文:1000~1500字程度 2級 基本設計に基づき、機械および装置の機能・構造・機構などの具体化を図る計画設計業務を行なえる能力に達した技術者が対象。 ・機械工学基礎 機構学、機械要素、材料力学、機械力学、流体工学、熱工学、制御工学、工業材料、機械製図 ・機械工学基礎の設計への応用・総合 ・環境・安全の知識 3級 機械や装置の詳細設計の補佐、ならびに関連する製図などの業務を行なえる能力に達した技術者、または機械設計全般の基礎知識を習得した学生が対象。 ・機械工学基礎 機構学、機械要素設計、機械力学、制御工学、工業材料、材料力学、流体・熱工学、工作法、機械製図 |
合格率 | 32.5%(3級) |
願書受付期間 | 8月中旬~9月下旬 |
試験日程 | 11月中旬 |
受験地 | 北海道・青森・東京・新潟・愛知・石川・大阪・広島・香川・愛媛・福岡・熊本・鹿児島・沖縄 |
受験料 | 1級: 30000円2級: 20000円3級: 8000円 |
合格発表日 | 1月下旬 | 受験申込・問合せ | 一般社団法人 日本機械設計工業会 本部事務局内 試験センター 〒104-0033 東京都中央区新川2-6-4 新川エフ2ビル4F TEL:03-6222-9310 |
ホームページ | (一社)日本機械設計工業会ホームページ 試験 http://www.kogyokai.com/siken-1.html |