情報システム・コンサルタント

情報システムコンサルタントは、JISCAが認定する民間のコンサルタント資格です。現在、コンピュータの普及は大企業から中小企業まで進み、コンピュータは経営において不可欠な存在となっています。この情報化社会に対応するために、コンサルタントの育成と活動の支援として、本資格認定試験が実施されました。システムコンサルタントは、ITに関するコンサルティングの中で、企業課題の解決やシステム導入をサポートする役割を果たします。この資格は、情報システムに関する実務経験が10年以上あることが受験資格とされ、経験や研究の成果に基づいた論文提出が求められるなど、非常に専門的なものであり、スペシャリストのための試験と言えるでしょう。試験は春と秋の2回に実施されており、詳細な日程については申込者へメールで通知されます。

情報システムコンサルタントは、会計事務所、情報システム関連企業、監査法人、そして保険業界など、幅広い分野で活躍できます。さまざまな企業での求人が多く、中途採用においても応募の機会が豊富です。

情報システムコンサルタントは、他の職種と比較して年収・給料の相場が比較的高く、エンジニアに非常に人気が高い資格です。独立すればかなり高額の収入を得られるケースも決して珍しくありません。ただし、求められる仕事内容や必要なITスキルが相当高水準であることも事実です。「ひとり情シス」などの課題が増えつつある中で、情報システム部門の外部委託も増加傾向にあり、ITスキルを有する人材の価値が高まっています。このような状況から、IT技術を駆使して経営課題を解決し、業務を効率化するシステムコンサルタントの価値は増大していると言えるでしょう。

情報システムコンサルタント試験は、基本的に情報システムに関連する業務で10年以上の経験がある方が対象です。具体的には、情報システムや企業のネットワークに関する知識や技術、分析能力などが問われ、問題解決力や構想力が求められます。さらに、企画の提案も行うため、コミュニケーションとプレゼンテーションの能力も必須です。また、経験と実績が重視されるだけでなく、顧客の経営陣とのやり取りが多いため、ビジネスだけでなく、人間的にも成熟した方が求められます。

一次試験には、書類審査と論文審査が含まれています。論文審査では、テーマは自由選択となっていますが、いくつかの指定事項が存在します。既発表の論文でも構いませんが、具体的なガイドラインについては公式サイトで確認してください。論文の長さは6000文字以上であり、補助論文を別途提出することも可能です。2次試験は原則的には東京で面接審査が行われます。情報システムコンサルタントに必要なスキルは幅広く、その習得方法も多岐にわたるため、現在のスキルに足りていない部分を補強しつつ、得意な分野をより伸ばしていけるように学習することが重要です。勉強の手段としては、書籍やイベント・セミナーなどさまざまな方法がありますので、自分に合った学習スタイルを見つけやすいでしょう。受験資格には、実務経験が10年以上という条件があり、受験者はかなりの実務経験を有していますが、合格率はそれほど高くない傾向にあります。そのため、しっかり準備して試験に臨むことが重要です。