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ダイカスト技能士

金型に溶けた金属を圧入して、高精度の鋳物を大量生産する鋳造方式をダイカストと言います。ダイカスト技能士は、そのダイカスト技術の専門家であることを認定する国家資格です。使用するダイカストマシンの溶湯供給方式ごとに、ホットチャンバダイカスト作業とコールドチャンバダイカスト作業とに区分されています。

資格詳細
ダイカストは、英語では“die casting”といいますが、die(型)+casting(流し込むこと)で、型に流し込むことを意味します。ダイカストでは、金属を成型するためにダイカスト金型を使いますが、この金型は加熱して液状化させた素材を型に流し込む鋳造法を発展させたダイカスト法のための金型で、ダイカストは従来の鋳造法より比較的新しい方法です。具体的には、溶かした非鉄金属の合金を、金型に高速・高圧で注入し、高精度の鋳物製品を瞬時に大量生産する鋳造技術で、「鋳物の産業革命」と呼ばれることがあります。流し込む金属は、アルミニウムやマグネシウムなどの合金を使用します。ダイカストは、砂型鋳物、鍛造鋳物などの他の鋳物に比べると、鋳肌が滑らかで、寸法精度も高いため、様々な製品で使用されています。自動車関連部品に使用されることが多いですが、近年の金型技術の発達やマグネシウム素材の開発により、急速に需要が広がっています。特に、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話など、日用品から最先端機器まで、用途が幅広いことが特徴です。ダイカスト技能士は、これらのダイカスト製品の製造に必要な技能を認定する国家資格で、特級・1級・2級のレベルがあり、原則実務経験が必要です。

活躍場所
ダイカスト製品の製造を行っている会社に就職し、工場でダイカストの鋳物工として活躍できます。

収入と将来性
ダイカストに限らず、鋳物工の収入は一般の労働者の平均収入と同程度か、より高い傾向があります。収入に幅があるのは、経験重視の仕事であるため、技術が高ければ優遇されるようです。ダイカスト製品製造の仕事は、鋳造機の操作と作業をまず覚えることが必要ですが、未経験から始めて最低3年は必要といわれています。経験を積んでいき、スキルが身につくと、より高収入が期待できる可能性があります。ダイカストは、自動車関連の分野以外にも、さまざまな産業分野で需要があるため、ダイカスト職種は将来性の高い仕事といえるでしょう。

向いている人
高温の金属を大量に扱う作業現場の気温は暑いので、体力が必要になるでしょう。しかし、基本的には職人の仕事ですので、ものづくりが好きな人にも向いているのではないでしょうか。未経験でも始められますが、高いスキルが求められるため、先輩のベテランの方の指導を受けながら、コツコツと地道に取り組める人が求められます。

取得方法
学科試験の問題の範囲がかなり広いので、計画的に準備する必要があるでしょう。受験された方の話では、問題の範囲が広いので、苦手な分野を特に力を入れて勉強したそうです。また、職場の担当者などに部門を超えて指導を受けたり、休憩時に疑問に思うことを教えてもらったり、必要な資料なども貸してもらったそうです。また、過去問も5年分を勉強し、とても役に立ったそうです。試験問題集は「めっき・ダイカスト」の技能検定学科試験問題解説集がネットなどで購入できます。また、過去の試験問題は、中央能力開発協会のサイトで公開していますので、試験対策に役立てるとよいでしょう。



ダイカスト技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級
偏差値55 偏差値52 偏差値44
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級ダイカスト技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年8月30日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

ダイカスト技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

ダイカスト技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・ダイカストに関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・ダイカスト法
・金型
・材料
・機械工作法
・製図
・電気
・安全衛生
実技試験

・選択科目
 ・ホットチャンバダイカスト作業
 ・コールドチャンバダイカスト作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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