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アーク溶接作業者

現代の代表的な溶接技術である「アーク溶接」は、独特の青白い火花と四角い仮面とともに、工場などでおなじみの光景です。まれに重大な事故を引き起こす危険な作業であるため、アーク溶接をおこなうにはアーク溶接作業者の国家資格が必要になります。資格の取得には試験がなく、企業などの事業所または都道府県労働局長登録教習機関にて、21時間以上の「特別教育」(学科講習と実技講習)を修了することで取得できます。

資格詳細
アーク溶接とはアーク放電という空気中に発生する電流を利用して、同じ金属同士を結合させる方法です。自動車や鉄道、航空機、船舶などの製造工場や建設現場など、広範囲で使われています。アーク溶接は電気エネルギーにより火花を発生させその熱で溶接をするため、感電や爆発など重大な事故の原因となる危険性もあります。そのため、この業務を行うためにはアーク溶接作業者の資格が必要であり、工場経営者は業務中の安全を確保するため、従業員にこの資格を取らせることが義務付けられています。この資格を取得するための試験はなく、指定された特別教育を修了すると取得できます。特別教育は計11時間の講習と計10時間の実技を2日間にわたり受講します。資格を取得すれば更新の必要はないため、一生有効になる資格です。金属加工を扱う業種であればアーク溶接はほぼ必要となる業務なので、資格を取得しておけば活躍できる場が広がります。

活躍場所
活躍の場は、建築・建設現場、自動車メーカー、造船業、鉄工所や鉄鋼の加工業など、広範囲にわたります。中小企業の工場でも必要な作業であり、即戦力として活躍できる仕事のため、経験を積んでいくと優遇されるでしょう。

収入と将来性
アーク溶接作業者の年収は一般の平均年収よりやや低めです。ただし職人の仕事なのでキャリアや技術により年収には差があります。ベテランになると、かなりの年収を稼げるようです。また、都心部に近いエリアや企業の規模が大きいほど年収が高い傾向があります。将来的なキャリアステップとしては、指導者として働いたり、自分で独立したりする道もあります。近年は機械化が進む中で溶接ロボットを使う大規模な工場も増えてきており、溶接ロボットが担う作業の幅も今後広がっていくかもしれません。しかし、美しい仕上げには経験のある職人にしかできない仕事も確実にあるため、将来的にこの仕事の需要がなくなる可能性は低いと考えられます。また、活躍している人の中には団塊の世代が多く、若手が少ないため、体力と技術力のある若手は重宝されるでしょう。

向いている人
アーク溶接は重量物を溶接する作業が多く、また一日中かがんで仕事をしているため腰を痛めやすい仕事です。そのため、長時間のかがむ姿勢や立ち仕事に耐えられるだけの体力がある人に向いています。また、火花が散るなど危険な作業も多いため、集中力と落ち着きも必要不可欠です。

取得方法
アーク溶接作業者の資格は、労働安全衛生法に基づく特別教育の講習を受講し修了することで誰でも取得できます。講習は全国各地で月1回実施されており、学科講習を11時間、実技講習を10時間受けます。学科ではアーク溶接に関する基礎知識と関係法令、実技ではアーク溶接装置の取り扱いと作業方法について学びます。実技は終了後に簡単な試験が行われますが、ほとんどの方が合格されているそうです。万が一不合格になっても受講した学科については1年間有効となります。受講資格は満18歳以上であれば誰でも受講でき、修了証は原則として当日交付されます。



アーク溶接作業者資格の難易度偏差値

偏差値0
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 アーク溶接作業者 取得
所轄・主催:
一般社団法人労働技能講習協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

アーク溶接作業者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(可) 業務独占資格 横綱クラス 特になし

アーク溶接作業者試験概要

受験資格 18歳以上
試験内容 講習内容(計21時間以上)
・学科
 ・アーク溶接等に関する知識
 ・アーク溶接装置に関する基礎知識
 ・アーク溶接等の作業の方法に関する知識
 ・関係法令
・実技
 ・アーク溶接装置の取扱い及びアーク溶接等の作業の方法
合格率 試験なし
願書受付期間 実施団体により異なる
試験日程 実施団体により異なる
受験地 実施団体により異なる
受験料 11000~15000円程度
※実施団体により異なる
合格発表日 実施団体により異なる
受験申込・問合せ 一般社団法人 労働技能講習協会
〒176-0012 東京都練馬区豊玉北1-14-16豊玉ビル
TEL:03-3557-5621 FAX:03-3557-5622

一般財団法人 労働安全衛生管理協会
〒336-0017 さいたま市南区南浦和2-27-15 信庄ビル3階
TEL:048-885-7773 FAX:048-885-5738
ホームページ アーク溶接・自由研削といし特別教育|資格日程東京|一般社団法人労働技能講習協会 東京本部
https://www.rougi.or.jp/course/whole/tokubetu_arc

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